アイデアの0.5px

アイデアを考えることに、ちょっとだけ役立つブログです。「空いてる土俵」を探すという考え方のもと、発想法/ノート術/アイデアツール/ライフハック/書評/ブログを馬鹿にしたブログ/などを提唱していきます。何かアイデアのヒントを探している方、ノート術の類の話が好きな方はぜひ。

誰でも個性的なアイデアが出せる発想法『空いてる土俵を探す』

はじめまして、デザイナーの佐藤ねじと申します。面白法人カヤックという会社で、Webやアプリをつくっています。仕事/個人作品問わず、いろいろつくっています。主な仕事に、

貞子3D2 スマ4D島耕作のスマホすごいWEBprototype1000たぶん世界最年少のクリエイティブディレクター

などがあります。 

今回ブログをスタートするにあたり、アイデア出しで私がいつも大切にしている『空いてる土俵を探す』という考え方をご紹介します。これは言い換えると「まだ人が踏み入れていない隙間」を見つける習慣です。具体的なイメージで説明します。  

 

ほとんどの土俵は、超混んでいる

まずはこちらの絵をご覧ください。

f:id:sato_nezi:20140113213517j:plain

大量の力士が画面いっぱいに並んでいます。こんなに強そうな力士がたくさんいる場所では、勝てる気が全くしません。ふだん私たちが戦っている多くの土俵は、大勢の人がごった返しています。

 

空いている土俵を見つければ、自動的に1位

 つぎに、こちらの写真をご覧ください。

f:id:sato_nezi:20140113224048j:plain

この土俵には誰も力士がいません。ここでなら勝てます。自動的に1位です。「空いている土俵を探す」発想法とは、

まだ誰も見つけていない、もしくは数人の人しかいないような「隙間」を見つけよう

という、ちょっと姑息な発想法なのです。そして、これを考える上でのポイントを2点まとめます。

 

POINT1
ブルーオーシャン(海)より、
ブルーパドル(水たまり)

競合がたくさんいる市場「レッドオーシャン」に対して、まだ未開拓の市場を「ブルーオーシャン」なんていいますよね。でもここで私が提唱しているのは、そんな大袈裟な話ではありません。ブルーオーシャンを探そうと思っても、そんなに簡単には見つかりません。もっともっと小さな隙間。いわば「ブルーパドル(水たまり)」を探そうという話なんです。しかも、この水たまりは、レッドオーシャンと言われる場所にも、よーく目をこらせば、まだまだあるのです。

 

事例をあげます。
とあるゲーム会社のサイトをつくったときの話です。この会社は新しくできたばかりで、当時はまだゲームの事例がありませんでした。強く訴求するものがないため、何か別の方法で際立たせる必要がありました。そこで考えたのが「コーポレートサイトでまだやられていない隙間表現はあるか?」という視点でした。

競合各社は、TOPページではほとんどのサイトが力を入れて、演出を施してきます。しかし、「エントリーシート」や「フッターの下」「IE6対応」などに過剰なエネルギーを注ぐ企業サイトは案外少ないものです。そこに着目して、

●入力していくと、スロットみたいにリーチするド派手なエントリーフォーム

●フッターの続きがあり、下にスクロールしていくと宝箱が設置してある

●IE6の表示崩れを肯定し、その上にあえてどんよりした雲のGIFアニを入れ、ゲームでよくある「死の街」のような演出を入れる

といった演出をサイトに入れました。もちろん、TOPページなど基本のページもちゃんと作ってはいるのですが、そこだけでは弱いので、空いてる土俵を探し、そこにゲーム的な演出を施したのです。映像にまとまっているのでご覧ください。

 

 演出のおかげもあってか、サイトは大きな反響を頂くことができました。「ゲーム会社のサイト」「企業のコーポレートサイト」というのはレッドオーシャンですが、その中でもまだまだ隙間はあるんだなと、実感した事例でした。

「MUTATIONS STUDIO」

http://www.mutationsltd.com/

 

POINT2
「相撲」の稽古でなく
「空いている土俵を見つける」稽古をする

ただし空いてる土俵は、注意して観察しないと見逃します。ほとんどの場合、それは小さな隙間にあります。こんなところに土俵がある訳ないとみんなが思っていた場所に、こっそりと潜んでいたりします。ポイントは、

みんなが頑張ってる場所で勝つための努力だけでなく、みんなが頑張っていない場所を見つける努力をすること

私もその隙間を見つけるために、日常生活をいやらしく注意深く見つめ、メモをとり、いろんな発想法を試すといったことに、労力をさいています。

 

「アイデアの0.5px」とは

このブログでは、そんな隙間を見つけるために、私が日々実践している発想法やライフハック、ノート術やツールなどについて、ご紹介していきたいと思います。ブログタイトルの「アイデアの0.5px」とは、

普通ピクセルは1pxが最小単位で、存在するとは思われていない「ピクセルの小数点」。そんな場所にこそ「空いてる土俵」はある

という思いで命名しました。

 

それから同時に、この「ブログ」という超レッドオーシャンのメディアで、まだやられていない小さな隙間も探していきたいと思います。そういう意味では、たまに訳の分からない記事があがるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

それでは、また。