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アイデアを考えることに、ちょっとだけ役立つブログです。「空いてる土俵」を探すという考え方のもと、発想法/ノート術/アイデアツール/ライフハック/書評/ブログを馬鹿にしたブログ/などを提唱していきます。何かアイデアのヒントを探している方、ノート術の類の話が好きな方はぜひ。

発想法『WEBをバカにしたWEB』

このブログでは、私なりに定義した発想法をいろいろご紹介していきます。今回ご紹介するのは「WEBをバカにしたWEB」という考え方です。

WEBをバカにしたWEBとは?

WEBにとって当たり前すぎるものを見つめ、それをバカにしたような視点から見つめ直すことで、新しい表現を探ることができます。WEBサイトはスクロールする。とか、WEBサイトはブラウザで見るもの。とか。そういった当たり前すぎる部分をじっと見つめ、少しずらしたり、イタズラするような目で見つめることで、新しい表現を発見できる可能性が上がります。

事例1:「WEBは情報である」をバカにする

「WEBは情報である。」
これはすごく当たり前のことです。これをバカにした目線で考えてみます。

●WEBを情報じゃなくしてみる→ 情報のなくし方ってなんだろう。。

●WEBを嘘の情報で塗り固める→ 虚構ニュース、アンサイクロペディアなどがあるな。

●WEBの情報を無意味化する→ 何かありそう。

●よく子供とか、適当なこと言うおじさんが「すごい大きくて、めっちゃ格好よくて、バーンとしたやつでさぁ」みたいな言い方するけど、あれって本当に何も言ってないよなぁ。情報の無意味化で面白いよな。。

●しっかりとデザインしたWEBなんだけど、情報が全部「すごいドドーンとした写真」とか言葉だけ書いてある、ワイヤーのようなWEBって面白いかも。逆に情報が入らないことにより、何か暴力的な雰囲気がつくれるかも。。。

 みたいなことから、考えてつくったのが、すごいWEBという作品です。

 

すごいWEB

http://sugoiweb.nezihiko.com/

 

ネットでの反応もよく、6674いいね/4855ツイート。なぜだか「勇気をもらいました」とか「クライアントにもっとすごいWEBにしてくれって言われたら、このサイトを見せようと思います!」など、無意味なサイトが希望を与える結果になりました。

事例2:Twitterの「bot」をバカにする

Twitterのbotには、様々に工夫をこらした面白いものがあります。完全にそこの土俵は満員で、何か新しいものを仕掛けても埋没してしまいます。そういう状況のとき、このバカ視点は有効です。

 

●面白いbotってなんだろう。

●まだやられていないキャラとか、視点はないだろうか。

●しかし、中途半端なものをつくっても、スルーされて終わるな。

●そもそも、botってフォロワー数を増やすものだけど、「人気があるかどうか」っていう勝ち負けそのものを放棄した土俵を見出せば、逆に面白いものができるのでは。

●フォロワー数を増やすことを目的としない→自らフォローして、自らフォロー解除する無意味なbot

●少し不謹慎だけど、インフルエンザってその構造だな

●Twitterだから「鳥インフルエンザ」にしよう。突然フォローされて、5日後には突然解除されるbot。

●だれかがそのbotに感染して、その状態で友達にリプライすると、その人へ感染する仕組みがいい

●それなら、ちゃんと「タミフルbot」もつくって、それをフォローすると鳥インフルは解除されるようにしよう。もちろん「予防接種bot」もつくって、それをフォローしている人は、もともとかからないようにしよう

 

そんな発想からつくりました。

鳥インフルエンザbot

http://tori-influ.nezihiko.com/

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しかし公開から間もなく、TwitterからBANされ、今は動かなくなっています。Twitterの鳥インフルエンザは、壊滅しました。

 

事例3:「フッター」「エントリーフォーム」「IE6対応」をバカにする

これは以前記事でご紹介した「Mutations Studio」というゲーム会社のサイトの事例です。

誰でも個性的なアイデアが出せる発想法『空いてる土俵を探す』

http://sato-nezi.hatenablog.com/entry/2014/01/14/083416

フッターの向こう側を用意したり、すごく派手なエントリーフォームをつけたり、表示崩れのIE6を利用した演出をつけたりしました。これもまた「WEBをバカにしたWEB」の一種です。

 

Mutations Studio

http://www.mutationsltd.com/

人をバカにしたひとだ

ちなみに、この発想法のネーミングは「人をバカにしたひとだ」という歌川国芳の作品から来ています。子供の頃、美術か社会の教科書に載っていて、好きでずっと見ていました。このひとを食ったような姿勢が、とても洒落ていて粋ですよね。なので「WEBをバカにしたWEB」というのも、本当に何かを「バカ」にしているのではなく、どっちかというと「粋」であるところを狙っています。

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ブログをバカにしたブログ

そういう訳で、ブログを書くにあたっても、「ブログをバカにしたブログ」も試していこうと思っています。この前書いた記事「私、佐藤ねじは面白法人カヤックを退職しませんでした。」や「目をつぶって書いたブログ」は、まさにこの実験の1つです。退職したブログが蔓延するのがどうしても気になり、それに対しての無意味なアンチテーゼです。今後もふつうの記事の合間に、ブログってこうだよね。をちょっと崩したような視点のブログも試してみようと思っています。

まとめ

この発想法は、割と何にでも応用できる、ベーシックな考え方です。この言い方ではないにしろ、多くの人が常識を覆す的な発想で考えることはあるのではないでしょうか。

しかしこの発想法の一番のポイントは、ここはもう前提すぎて意識しないだろう。という「灯台下暗し」な場所を発見することです。そんな灯台下を照らす方法として、何かこう肩の力を抜いて、ちょっとバカにした感じで、イタズラするような目線で見つめると、隙が見えてくるものです。自分と無関係なものを見るとき、人はそういうモードで好き勝手言えますが、自分が関わるものになると、途端にまじめになってしまいます。そんなとき、ちょっとこんな発想法もあると思い出して頂ければと思います。