二つの目がついて、鼻が一つ、耳が一つ、口が一つの生物
今日、二つの目がついて、鼻が一つ、耳が一つ、口が一つの生物に出会った。
二足歩行で直立しており、猿にかなり似た姿であった。
しきりに手のひらサイズの薄い板を無表情で眺めたり、触ったりしていた。
背中には、何か黒いものを背負っており、そこから銀色の板が出てきた。
その板は貝のように、開いた。白いリンゴのような図形が光った。
同時に、「どぉーーーん」と独特の音色が鳴った。
そして板についている黒い突起面を左右の指で叩き始めた。
顔は無表情である。
しばらくすると、白い物体に、黒い湯気のたつ液体を持ってきた。
白い物体には緑色の図柄が入っている。
その図柄にも、この生物と似た形が簡略化されて刻印されていた。
黒い液体を飲み込むと、また銀色の貝を叩き始めた。
そのあと、その生物は白い容器を、木目の板の上に置き、歩き出した。
透明の2つの板が左右に動き、外に出て、そのまま花がたくさんある場所に向かった。
そこで、赤い花を1つ手にとり、足の付け根あたりにある袋状のところから、
丸くて平ぺったい銀色の物体を数個、それから紙状のものを1つ取り出し、
別の二つの目がついて、鼻が一つ、耳が一つ、口が一つの生物に渡した。
その別の生物は、「カーネーションオヒトツデヨロシイデスカ?」という鳴き声を発した。
もともと追尾していた方の、二つの目がついて、鼻が一つ、耳が一つ、口が一つの生物は「ハイ」と喉を鳴らし、赤い花を手にもち、さらに歩いていった。